私は何かについて長く続けることが多い。アメリカ駐在で出会った学生たち138人の顔と名前を思い出すこと1年、四股踏みエクササイズと体幹トレーニングを1年半、世界のすべての国名を思い出すことを7年、日記(といっても今は週に1回だが)は15年、献血を17年続けている。終了したものを含めると他にもいろいろある。
一見何の役にも立ちそうにないことばかりだが、なぜこれらを続けられるのか。それにはいくつか理由がある。1つ目は自分だけの特別なものを作りたいということ。例えば、毎週末チーズケーキをお店で食べたり自分で作ったりすることを2年半続けたが、人にとってはただチーズケーキを食べるという行為が、自分にとっては「どんな食材を使っているのかを勉強する」ことになり、それが「自分だけの特別なチーズケーキを作る」ことにつながっていった。アメリカ駐在時には創作パスタ料理を37回作ったが、それも同じ理由である。2つ目は健康を保ちたいということ。定期的に何かを思い出すことで脳を衰えないようにし、定期的にエクササイズすることで体を衰えないようにしている。また、納豆と黒酢入りのもずくをほぼ毎日食べて内蔵も元気にしている。私は人から年齢の割に若いと言われることがあるが、それはこのように健康を気にしているからだと思う。3つ目は人への感謝や貢献の気持ちを示すこと。アメリカ駐在時にサポートをした学生たちは、皆やる気に満ち溢れていた。自分は彼らに触発されて様々なことを勉強する意欲が沸くようになった。彼らにはとても感謝しているので、彼らのことをいつまでも忘れないようにしたいと思っている。また、献血は自分の身近にできるボランティアなのでこれからも続けていこうかと思っている。これまで63回献血に行ったが、死ぬまでに100回行くことが目標である。
以前に知人が「何事も10年続ければそれなりのものになる」と言っていたが、実際に何かを続けているとそう思うことがよくある。継続は力なり、これからも色々なことを長く続けていこうかと思う。
今回は記事を書いてくださった池見直俊にいくつか質問をしていきたいと思います。
1、元々長く続けることは得意でしたか?
内容にもよりますが得意な方だったと思います。昔から座右の銘が「継続は力なり」なので。
2、どうやって長く続ける習慣がついたと思いますか?
成長を形に表すことが重要だと思います。例えば、小学生の頃にそろばんを習っていましたが、そろばんは級が上がるごとにできることが増えていき、その成長は計算をするときに実感できるのです。そろばんをやめてから25年近く経ちますが、今でも簡単な計算は頭の中でそろばんを弾いて暗算でします。そういうちょっとしたときに長く続けることは大事だと感じます。
3、池見さんは食べ物の中でもチーズケーキやスパゲッティ、ボランティアの中でも献血を選んでいますよね。様々な選択肢がある中で続けることにした決め手は何ですか?
長く続けている人が少ないこと、あと日常生活に結びついていることです。
4、チーズケーキがどんな食材について研究した結果、次のステップにつながってますよね、他の続けたことにも何か次のステップに繋がったことはありますか?
パスタもそうですね。他はないかなぁ。
5、私も含め、続けることの大事さってわかってはいるのですが中々難しいんですよね。誘惑に打ち勝つのってどうしていますか?
「ちょっとやってみる」という習慣をつけることです。ちょっとやってみるとズルズルとやることになり、結果的に続くことにつながります。「ちょっとだけやってみようよ」と自分自身を騙すんです(笑)
6、続けることによって感謝の気持ちを伝えるというのは思いつきませんでした。このアイデアは元々考えていたことなのでしょうか?もし何かのきっかけで気づいたのであれば、このアイデアを思いつく前と後で何か自分のモチベーションなど変わったことはありましたか?
元々ではありません。学生たちと知り合って彼らから色々なことを教えてもらいました。そのときに彼らにできることは彼らのことを忘れないでおこうと思ったのです。何年かしてから再会したときに名前を忘れていたら悲しいので。やはり、感謝の気持ちがあるとモチベーションが持続すると感じました。
Writer:池見直俊
岡本真希
岡本真希